春の風の冷たい、数日前の話。
Autel様の部屋で身仕度を終え、ショールを首にまきつけ、急いでコートを着て出かけた。
2分ほど歩いて信号で立ち止まった瞬間、いつもより首が暖かいことに気がついた。
《あっ、わたしまた、、、》
また、首輪をつけたまま外に飛び出してしまっていました。
人通りのない道で、そっと首から。。。
あとでAutel様に話すと、
「前に同じようなうっかり話をサイトに書いたことがあったね。奥のほうに埋もれてしまったけど。あれ、写真もあったしちょうど面白いから、再録しながら再開日記の最初のエントリーにするか。」
ということで、昔の記事を載せながら手帖を再開します。
Oraclutie 全体で、リニューアル・再始動の作業をしています。新しい写真も撮ったりしていますが、しばらくは Oraclutie の別の場所に載せた昔の記事や、写真も見直して、
日記に再掲しながら更新していきます。
2003年3月31日
孤独な散歩者の軽率
私が黒い革の首輪を外すのは、シャワーを浴びる時と外出する時だけ。外出の時は、代わりに金属製のオシャレなチョーカーをプレゼ ントされているので、洋服に合う時はそれをつける。いつでも ハードなタイプのものをつけさせている主従のカップルも多いのかもしれないけど、私たちの場合は(特に彼は)形にこだわ らない。目にみえない枷でいつも縛られているから、本当は首 輪なんて子供っぽいのかもしれない。でも私は空想の世界にだけで生きていけるほど、イマジネーションが豊富ではないので、やっぱり形のあるものも好き。
この日もいつものように午後のひとときを私のアパートでエス プレッソを飲みながら過ごした。彼の仕事の時間が迫ってきたので、急いで着替えて外へ出た。彼を送りがてら一緒に散歩す るために。木漏れ日があふれ、3月の割には今年はとても暖かく、絶好のお散歩日和が続いている。20分程歩いたところで、彼の目的地に到着したので、私は引き返しもせずに、そのまま歩き続けた。
私の終点は大きなスーパーマーケット。特に買い物の予定はな いのだけど、いきつけの店とは品揃えが違うので、スーパーの 散歩もまた楽しい。乳製品の棚にふと目をとめ、はじめて立ち 止まった。何気なく首に手を当てる。歩いている時には全く気がつかなかったのに、そこにはしっかりと、チェーン用の金属の留め金のついた黒い革の首輪がかかっていた。私は(多分)真っ赤になって、そっと首輪を外し鞄の中にしまった...野菜売り場のお 兄さんが、ずっと私の事を凝視していたのを思い出し、2度恥ずかしくなった。
→最初に掲載したときのページ
→Autel様が夜めくり記に再掲したフランス語版